11月11日(水)の放課後、秋が深まり寒さが増してきた夜空に、プロジェクションアートで色とりどりに美しく彩られた校舎が浮かび上がりました。
今回のプロジェクトは昨年度の玉蘭祭(文化祭)で、本校の理系先進コースが宝塚大学のご協力をいただいたことがご縁で実施が具体化しました。今回開催まで時間があまりない中で、主体となって懸命に取り組んだのが、理系先進コースの生徒であり、2年生は全員、1・3年生からは有志が集いました。
そもそもプロジェクションアートとは、パソコンで作成したコンピュータグラフィックスとビデオプロジェクター等を用いて、空間と映像を合成し新しい空間演出をする芸術です。今回は高校棟の校舎全体というかなり大きな建築物に映し出すため、映像をいくつかに分割、組み合わせることで完成させました。美しい模様も映像がずれてしまってはその魅力を失うため、慎重に1つずつ重ね合わせていく工程にとても心を配りました。
また、このプロジェクトのために、合唱部・和太鼓部・吹奏楽部、それぞれが楽曲を提供してくれました。曲目は、合唱部より『Jupiter』『おんがく』、和太鼓部・疾風より『Parfait amour 青い月』、吹奏楽部より『Lemon』『エトピリカ』の5曲です。
プロジェクションアートの色鮮やかな映像とさまざまな音楽が織りなす至福のコラボレーションが巨大な『Digital掛軸』として見事に披露されました。1つ1つの映像は音楽に合わせてゆったりと流れていき、澄んだ空気の中で表情を変える幾重もの幾何学模様は、昼間見る校舎と全く異なる表情を見せて幻想的で、荘厳な光のアート作品として凜と輝いておりました。
当日は夕方から中学説明会も開催されましたので、参加された小学生の受験生親子の皆様にもご覧いただき好評を得ることができました。
宝塚大学の先生も今回の取り組みに確かな手応えを感じてくださり、理系先進コースの取り組みとして今後も続けていくことや、もっと映像を華やかに色や形が変化する要素を取り入れたり、原画を作ってみたりと様々な工夫を生徒さんと協同で行いたい、と意欲的におっしゃってくださいました。
今後、こうしたさらなる可能性も見えてまいりましたので、引き続き検討を重ねていき、駒込の新しい文化行事として確立していけるように取り組んでまいりたいと思っております。