今年度も7月26日より「マルタ島語学研修」が2週間の日程で始まりました。 滞在ホテル内に語学学校も併設しているので、 安全に過ごすことができます。
ご存じのようにここは地中海のシチリア島近くにある小さな島国で すが、5千年以上の歴史の中で、 目まぐるしい歴史的侵略や占領が繰り返され独立国に至った経緯が あります。近年は世界遺産の島として知られ、映画の舞台(「 ダビンチコード」「ジュラシックワールド」など) に数多く利用される絵画を切り取ったような風景に囲まれています 。また、語学学校も数多く点在して、 欧州中から英語の勉強に訪れる人が多く、 最近になり日本人も増えてきました。
駒込高校は長くこの研修を行い、 今回も高校1年生を中心とした53名が参加し、 欧州の学生らと英語を通じて一緒に授業を受けるという魅力があり ます。海外の学生らと渡り合うには必要最低限の英語力として、 参加条件を英検準2級以上としています。それでもやはり語学力や積極性の面では、 良い意味でかなりカルチャーショックを受けています。まさに「 井の中の蛙」であった自分に気づく瞬間です。
彼らの良いところを是非真似して、 彼らと渡り合えるグローバルマインドを養ってほしいと願っていま す。
一方で、この力のみならず、 ここでは健康維持と体力も勝負どころです。
乗り継ぎを含めた約20時間のフライトに加えて、半日は授業、 残りはアクティビティがワンセットという日々が続きます。毎年炎天下の中、この世界遺産の島を巡り学習し、 透き通る海で海水浴を楽しむなど、 かなりタフなアクティビティですが、 どの生徒もその条件がわかって参加しただけに、 3日目を迎えた現在もへこたれていないどころかエネルギー満タン 状態で、この貴重な経験を体得しています。
その理由の1つとして、現地到着直前までは熱波による45℃ もの天候が続いていたそうですが、私たちの到着日以降、 強風が続くも30℃を下回る幸運な環境にあるからだと思います。 例年35℃以上が続いていたので、 それと比べても信じがたい心地よさの毎日に恵まれています。
語学研修という限りは英語力のレベルアップが第一目標であり、 複数の生徒からはもっとハイレベルの授業が受けられる教室に移動 したいという申し出もあり、 大丈夫かと心配しつつもその意欲には応えようと思います。 一方で、困ったことがあれば、 まず自分が英語で交渉して解決に務めることが語学学校のルールな ので、 親元から離れた環境で自然と自律心を養う良い機会でもあります。 高校生になった限りは自己責任という考え方を持つべきですので、 この研修がその一助となればと考え、 しっかりと見守っていきたいと思います。(副校長 角田淳)